園長のひとりごと#33 子どもを理解する→子どもを常に気にかける

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園長のひとりごと#33 子どもを理解する→子どもを常に気にかける

2025年05月07日
 「子どもがいうことを聞いてくれない」「しつけ方が分からない」「どう接していいのか分からない」子育て中の親御さんなら、一度はこんな悩みを持ったことがあるのではないでしょうか。
 「こんなときどうしたらいいんだろう・・・?」とネットで検索して、それっぽいことを試しながら手探りでやってみる。でも、実際にはネットに書いてあるようにはいかずにそこでまた落ち込む。そんな悩ましい親御さんの姿を、今まで何度も目にしてきました。
 そんな場面に出会う度に「お父さん、お母さんが今できる範囲で、この子に出来ることを一緒に考えていきませんか?」と提案をしてきました。子どもが置かれている事情や状況は、それぞれの家庭によって違います。子どもの特性も一人一人違います。ネットや本に書いてある方法が、全ての子に当てはまる訳が無いと私は思います。
 子どもを理解するって本当に難しいですよね。自分の子であっても、自分と違う人間である以上、その子を完全に理解するということ自体、不可能なのかもしれません。ただ、自分の全部をわかってくれなくても「常に気にかけてくれている」という実感があるだけで、子どもは安心できるのだと思います。むしろ、大人に見られ過ぎたり、全てを把握され過ぎたりするのって、少し嫌だったりするのかもしれません。なので「常に子どもを気にかける」というくらいが、程よいのかもしれませんね。この世に生まれてからまだ日も浅い乳幼児さんにとっては、毎日が新しいことの連続です。驚きと戸惑いと喜びに満ちた中で、少しでも成長しようと、出来る事を増やそうと日々を過ごしています。皆さんにも身に覚えがあることだと思いますが、未経験のことを始めてする時って、どんなに簡単なことでも上手くできないものです。家事であれ、仕事であれ、何かを身につけようとするときは肉体的にも精神的にも強い負荷を感じます。大人はつい忘れがちですが、子どもが一つ一つを身につけるって、とっても大変なことなんです。
 一人ひとり違う、そして、毎日ちょっとずつ違う。そんな事を理解した上で、大人が程よく自分の事を気にかけていてくれたら、子どもたちはきっと安心して自分から動き出していくのではないかな・・・と、思います。

  園長 後藤大周