社会福祉法人 富士育英福祉会 岩松保育園

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園長のひとりごと#19 子どもが生きる力をつけるために

2024年05月02日

 新年度が始まってから1ヶ月が経ちました。新園児さんは慣らし保育も終え、少しずつ今いる環境、生活を理解し始めてくれています。新園児の保護者の皆様におかれましては、2週間に渡る慣らし保育にご協力頂きありがとうございました。本当の意味で園に慣れるのは、これから数ヶ月、一年をかけて徐々にという感じだと思いますが、この場所で生活をしていく為の良い助走をつけられたのではないかと思います。
 クラスに入り子どもたちを見ていると、一人一人がそれぞれ違う感性、特徴を持っていることがよく分かります。歳児による発達段階でも変わっていくものですが、楽しいこと、好きなことはもちろん、苦手なこと、不安に思うことも、生まれながらにして一人一人が違います。保育園は見た目も中身も違う人間が集まって同じ空間で生活をし、いろいろな事を身につけていく場です。私たち大人は、子どもがまだまだ未発達な存在であるという事、そして発達の途中であるという事を忘れないようにしたいです。一人一人違う、そして、毎日ちょっとずつ違う。そんな子どもの個性、未熟さを理解し、適度な援助していきながら、出来ることを少しずつ増やしていけたらと思います。子育ては根気です。これからも、ゆっくり、じっくり見守っていきましょうね。
 ただ、未熟な中にもやっていい事と悪いことはあります。物事の分別がまだ完璧ではない乳幼児なら、尚更しっかりと「やっていい事と悪い事」を大人が教えなければいけません。どんな理由があっても、社会のルール、園のルールを破ることは許されません。ルールとは、皆が安全に生活していくために作られたものです。それを破るということは、誰かの生活、自分の生活が脅かされることに繋がります。また、自分の都合で人を動かす事も許されません。殴ったり蹴ったりは勿論のこと、泣いたり、大声を出したりしながら、他者を自分に従わせることも立派な暴力です。誰かを傷つけたり、自分を傷つけるような行為(暴力)はしてはいけないと、この乳幼児期にしっかりと教えていきます。
 自分を大事に出来ない人は、他者も大事には出来ません。他者を大事に出来ない人は、本当の意味で自分を大事にすることも出来ません。理解力は子によってバラバラなので、一人一人、それぞれの歳児に合った形で伝えていきます。子どもは社会の宝です。大切だからこそ、単に愛でる対象としてではなく、ひとつの人格として尊重し、今後何十年と続いていく人生を、その子が自分の力で生きていけるよう援助していくことが大切なのだと思います。 

  

  園長 後藤大周

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