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園長のひとりごと#8 運動会
今月23日に、幼児の運動会が岩松小学校で行われます。毎年、そのクラス毎で子どもたちの個性や特徴は様々です。これは運動会に限った事ではありませんが、(今年はこの子たちとどんなことが出来るかな?)と思いを巡らせ、運動会を計画し、形にしていきます。この作業が結構難しかったりするのですが、同じくらい楽しかったりもします。そんな中、毎年変わらず大切にしているテーマがあります。それは「性別や年齢、体格差に関係なく、体を動かす喜びを味わい、それぞれの楽しみ方を選択できる運動会を作る」ということです。運動が得意な子しか楽しめない、一番にならなければ価値がないような運動会にはしないと決めています。もちろん、一番を目指して頑張ることは素晴らしいことです。一方、一番じゃなくても、現実的な目標を自分で立てて、そこに向かって頑張る子も肯定されるべきです。または、運動会の楽しい雰囲気を味わう事に満足している子がいてもいい、楽しみ方は十人十色です。自発的に設定した目標でなければ、そこから得るものも少ないと思います。
これは、人生の向き合い方にも似ていますね。人生を楽しむための一手段として選択したはずのスポーツだったのに、受験、就職活動だったのに、それが叶わなかっただけで人生にネガティブな意識を強くしてしまったり、自分に対して必要以上に低い評価を与えてしまったりする人がいます。その考えは間違っていると、声を大にして言いたいです。少し視野を広げて角度を変えてみれば、人生の可能性、楽しみは無限に広がっているはずです。「足が早くなければ、一番にならなければ運動会に居場所はないよ?」そんな価値観を子どもたちに植え付けたくはありません。逆に、この運動会が人生の楽しみ方、向き合い方に柔らかさを持つ一つのきっかけになればいいなと思っています。
最後に、運動会は子どもたちの人生経験の場です。当日の競技、演技は子どもたちが力を発揮しやすい形を一番に考えて行っていきます。その為、保護者の方の撮影のし易さを考えた内容には作られておりません。写真、動画撮影については、常識の範囲内で自由に行って頂ければと思いますが、保護者の方が自分で工夫をした中で行って下さい。
本音を言うと、カメラのレンズ越しだけでは無く「その目で、しっかりと子どもたちの頑張りを見守ってあげて欲しいな」と、そんな事を毎年思ったりもします・・・。
園長 後藤大周