社会福祉法人 富士育英福祉会 富士保育園

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園長のひとりごと#36 「やばい」では育てられないもの

2019年03月30日
 ある研究の報告によれば、子どもが3歳までに日常的に聞く言葉の量は家庭によって3000万語もの格差があるそうです。また、親や保育士が使う「言葉の質と量」は、子どもの語彙と学力とも相関関係があるといわれ、語彙力が高い子どもは学童期以降の学力も高いことが報告されています。また、命令する、怒鳴る、叱責するような言葉は、子どもの言葉の習得を妨げるだけでなく、事故抑制の発達も妨げることが示されています。
 子どもと話す時は、たった3つのシンプルなルールを理解するだけでよいのです。
①は、注意と身体を子どもに向けること(Tune in)大人がやらせたい活動のために、注意を向けさせるのではなく子どもが集中していることに身近な大人が注意を向けること。
②は、子どもとたくさん話す(Talk more)子どもが今やっていることや保護者、保育士がしていることを実況中継すること。
③は、子どもと交互に対話する(Talk turns)話し始めたばかりの子どもには、単語が出てくるのを待つこと、大人は言葉を先取りすることを我慢することである。大人が子どもに問いかける質問の引き出しが重要となる。
 福岡の大規模な保育園で、保育士の不適切な言葉掛けが問題となりましたが、このように子どもに話しかけることで、子どもの未来に貴重な財産を与えられるとしたら、これを使わない手はないでしょう。しかも、かかるコストは0円なのですから。

 園長 後藤弘明

 
 
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