園長のひとりごと#1 成長を援助するとは

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園長のひとりごと#1 成長を援助するとは

2017年08月30日
 赤ちゃんは実に不思議な行動をすると思います。
 例えば授乳のとき、赤ちゃんは乳を休み休み飲みますが、動物の中で休み休み飲むのは人間の赤ちゃんだけです。栄養摂取の観点から見れば、一気に飲む方が効率はいいのです。しかしこれは、母親からのコミュニケーションの働きかけを待っているのだと言われています。
 本来動物は、目線が合うと緊張します。次に自分がとるべき行動を必死に相手から探るためです。しかし赤ちゃんは目線が合うと安心します。また、せっかくハイハイが出来るようになっても、次にはつかまり立ちをして、二足歩行を始めようとします。せっかく手に入れた目的地までの移動手段を放棄して、新たな移動方法を試行し始めるのです。
 赤ちゃんは、生後一年くらいは自分では何もできませんので、生活のすべてを身近な大人に依存しなければなりません。やりたい事や願いがあっても、自分では思うようにできず実に不自由な毎日を送っています。
 
 しかし、この一年間の不自由さが、自由に対するあくなき欲求を発芽させるのです。
 
 興味をもった対象を、直接触れて体験したいとか、自分が願ったことを自分の手で実現したいとか、大人の目からは子どもが実に奔放でわがままに映るかもしれません。でも、自分の内部で、酵母が発酵するときのように、ふつふつと思いを醸成させながらこどもは成長します。銘酒を造る優れた杜氏は、酵母の状態をよく見て、適切な時期に適切な関わりを行います。自分よがりの干渉や管理はしないのです。子育てもこのような考えで子どもと接してあげられたら、「自分を信じて」自分で行動できる子どもに育つのだと思います。
 
                         
                            園長  後藤 弘明